Saturday, March 1, 2025

Tableau と Power BI の操作方法の違い

Tableau と Power BI の操作方法の違い


① UI(ユーザーインターフェース)

Tableau

  • ドラッグ&ドロップ操作が中心。データのフィールドをキャンバスに配置しながら視覚的に分析を進める。
  • 「シート(ワークシート)」単位でビジュアライゼーションを作成し、それを「ダッシュボード」に組み合わせるスタイル。
  • データの構造を意識せずに直感的に操作できるが、細かい調整には計算フィールドや LOD(Level of Detail)表現を活用。

Power BI

  • Excel のようなリボン UI を採用しており、Microsoft 製品に慣れているユーザーには使いやすい。
  • 「ページ(レポート)」単位でグラフを配置し、スライサー(フィルター)を使ってインタラクティブな分析が可能。
  • DAX(Data Analysis Expressions) を使って計算列やメジャーを作成し、データをカスタマイズ。

事例:初めて BI ツールを触る人の体験の違い
→ Tableau は、キャンバス上にデータをドラッグ&ドロップして分析できるため、直感的に使いやすい
→ Power BI は、Excel のピボットテーブルに近い操作感であり、Microsoft 製品に慣れている人には親しみやすい


② データの扱い方

Tableau

  • データ接続後に可視化へ直行できる(「ライブ接続」または「抽出(インメモリ)」を選択)。
  • フィルタリングや集計を直感的に操作できるが、大規模データではパフォーマンス調整が必要(LOD 計算を活用)。

Power BI

  • データモデリングを重視(「データの取得」→「Power Query で整形」→「レポート作成」という流れ)。
  • データを DAX で計算・集計することが前提 となっており、SQL に近いロジックでデータ操作を行う。
  • 「データモデル」をしっかり構築すれば、インタラクティブな分析が簡単にできる。

事例:データの前処理の違い
→ Tableau は、データをそのまま視覚化しながら考えるのに適している(データを探索しながら分析)。
→ Power BI は、最初にデータモデルを整える必要があるため、データクレンジングを重視するプロジェクト向き。


③ ダッシュボードの作成とインタラクティブ性

Tableau

  • 「アクション機能」(フィルターアクション、ハイライトアクション、パラメータアクション)が強力。
  • 複数のシートを組み合わせるダッシュボード構成が一般的。
  • ユーザーがクリックした値に基づいて、関連データをハイライトする機能が豊富。

Power BI

  • 「スライサー(フィルター)」の機能が強力
  • 1つの画面上で複数のビジュアルを配置し、クロスフィルタリングが可能。
  • 「ブックマーク機能」を活用すれば、特定の状態を保存して簡単に再利用できる。

事例:ダッシュボードの違い
→ Tableau では、シートごとのアクションを駆使しながら、視覚的にストーリーを作る。
→ Power BI では、スライサーやブックマークを活用し、Excel のような操作感でデータを掘り下げる

 

項目TableauPower BI
直感的な操作◎ドラッグ&ドロップ中心○Excel に近い UI
データ前処理△データ整形はやや弱い◎Power Query で強力
データモデリング○簡単な結合は可能◎リレーションを管理しやすい
計算式◎LOD 計算が強力○DAX の学習が必要
インタラクティブ性◎アクション機能が豊富○スライサーが使いやすい
パフォーマンス◎Hyper エンジンで高速処理○DirectQuery だと遅くなる場合あり
価格高めTableau Creator:約$70/月安価Power BI Pro:約$10/月

Tableau が向いているケース

  • データ探索や高度な可視化が必要な場合
  • 直感的な操作を重視するユーザー(マーケター、データアナリスト向け)
  • 大規模データを扱うが、パフォーマンスを重視する場合(Hyperエンジンの活用)

Power BI が向いているケース

  • データモデリングをしっかり作りたい(複雑な計算式を DAX で管理)
  • Microsoft 製品との統合が必要(Excel、Azure、SharePoint との連携)
  • コストを抑えつつ、BI を全社導入したい

事例で見る Tableau と Power BI の選択

ケース①:マーケティングチームが広告データを分析

  • Tableau が適している → 直感的にデータを可視化しながら分析ができるため、データ探索に強い

ケース②:全社的な BI ツール導入(Excel ユーザーが多い)

  • Power BI が適している → 既存の Microsoft 製品と統合しやすく、データモデルの管理がしやすい

ケース③:小売業の売上分析(リアルタイム連携)

  • Tableau は、データ探索向き → 店舗ごとの売上を詳細に可視化するのに適している
  • Power BI は、社内レポート向き → 定型レポートを作成し、日次・週次で更新


補足:
Looker Studio を使ったことがある人は Power BI に慣れやすいと考える理由


・レポート作成の流れが共通
 データ接続 → ビジュアル作成 → フィルター設定 → 共有

フィルター・スライサーの概念が同じ
 Looker Studio の「コントロール」 = Power BI の「スライサー」

クラウドでの共有が可能
 Looker Studio(Google環境) = Power BI Service(Microsoft環境)

計算フィールドの作成が可能
 Looker Studio(カスタムフィールド) ≈ Power BI(DAX)

ドラッグ&ドロップ操作でビジュアル作成
 どちらも視覚的にデータを配置できる

⚠ 違い: Power BI は DAX とデータモデリングが必要になる点が Looker Studio より高度


https://www.tableau.com/learn/training

https://learn.microsoft.com/en-us/power-bi/connect-data/desktop-data-sources

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